売名行為 ヤマタク
山崎氏訪朝を批判
蓮池透さん評価の報道「間違い」
「個人プレーだ」「二元外交だ」-。自民党の山崎拓・元副総裁の訪朝は、拉致被害者家族の目にはスタンドプレーとしか映らない。都内で18日夜に開かれた集会で、家族からは批判の声しかあがらなかった。家族会代表で、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(74)は「政府の意向を受けて行くのならともかく、単独で行くのはマイナスだ」と述べた。
増元るみ子さん=同(24)=の弟で、家族会事務局長の照明さん(51)は集会の中で、蓮池薫さん(49)の兄で、家族会副代表の透さん(52)が17日に山崎氏と面会し、「訪朝を評価した」と一部報道で伝えられたことについて、電話で透さんに聞いた話を紹介。照明さんによると、透さんは「『(訪朝を)全面否定はしないが』と言ったのが、『評価』ということになってしまった。評価しているというのはまったくの間違い。山崎氏に利用された。軽率だった」と話したという。
また、透さんが山崎氏に「売名行為ではないか」「政府と一本化してやってはどうか」と詰め寄ったところ、山崎氏は訪朝についての持論を展開するにとどまった。面会は、透さんが個人として山崎氏側に要請。面会場所へ到着すると、テレビ局の記者らが待ちかまえていたという。
照明さんは「家族会は、安倍政権による北朝鮮への圧力を支持している。北朝鮮の言うことを鵜呑(うの)みにしている人が向こうへ行くことはマイナスになる」とし、「(家族会を)分断するような報道には、意図的なものを感じる」と語った。
田口八重子さん=同(22)=の兄、本間勝さん(62)も「山崎氏が北朝鮮に行ったことには、非常に憤りを感じている。自分が対話すれば何かを引き出せるという思い上がった考えで行動されたら、運動の足を引っ張る」と強い調子で批判した。
一部報道では、山崎氏の訪朝を蓮池薫さんが「喜んでいる」とも伝えられたが、薫さんはこの日、「そのような事実は一切ありません。北に利用されるだけであると考えています」とのコメントを出した。
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