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緒方元長官に1億円 「仮装売買」合意直前、元社長渡す
6月23日8時0分配信 産経新聞
■不可解な2人の関係 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地・建物をめぐる仮装売買事件で、購入先の投資顧問会社社長で元公安調査庁長官の緒方重威弁護士(73)が、取引仲介役の不動産会社元社長(73)から現金1億円を受け取っていたことが関係者の話で分かった。また、緒方氏が元社長の自宅だった土地・建物を担保に4億3000万円を借り、買い戻していたことも判明。9年前に知り合い「家族ぐるみの付き合い」という2人だが、その関係には不可解な点も多い。 ≪「総連関係ない」≫ 関係者によると、元社長は4月中旬、中央本部の売買取引について、緒方氏と朝鮮総連の許宗萬(ホジョンマン)責任副議長(76)を引き合わせ、緒方氏と許氏は取引を合意。その直後、許氏は元社長に仲介手数料などの名目で4億8400万円を渡した。 緒方氏が元社長から1億円を受け取ったのは、合意の直前とみられる。ただ、緒方氏は産経新聞の取材に「総連との取引とはまったく関係ない金。ほかにいろいろある取引の過程で集まった金だ」と話している。 緒方氏と元社長を知る関係者は「2人はこれまでもいくつか取引をやっていて、単なる弁護士と依頼人以上の関係だった」と話す。 ≪融資肩代わり≫ 登記簿によると、元社長宅は東京都世田谷区の土地(約1070平方メートル)と建物(地上2階、地下1階、延べ床面積約1240平方メートル)。 関係者によると、元社長は会社経営が行き詰まり生活が苦しくなったため、平成14年3月に知人の不動産会社に自宅の土地・建物を売却。しかし1年で買い戻す契約だったため、緒方氏に買い戻しを依頼した。元社長は10年に強制執行妨害罪で有罪判決を受けていることもあり、信用が落ちて金融機関から融資を受けられなかった。 緒方氏は15年3月18日に娘を代表取締役とした有限会社を設立。同月25日にこの土地・建物を担保に緒方氏名義でノンバンクから4億3000万円を借り、同じ日に有限会社名義で土地・建物を購入していた。 緒方氏はこの取引について「元社長とは家族ぐるみの付き合い。元社長に『ノンバンクは先生の名前なら融資すると言っている。1年間で何とかする』と言われ、引き受けた」と話している。 |
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