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187 名前:もぐもぐ名無しさん 投稿日:01/10/28 16:24
スレとあまり関係無いかもしれません。
でも書きたいことがあったので・・・。


俺は逆に親父がいなくて、そのかわりに祖父が父親のようになって育ちました。
一人っ子の上それなりに厳格な家庭で、躾は厳しくされたし
「誉めてもらった」という記憶もありません。
だから反抗ばかりして、孝行しよう、なんてカケラも思っていなかったんです。

…でも、それの代償は重すぎて。

俺が中学生の時、
祖父は仕事中に脳梗塞で倒れ、数日間生死の境をさ迷いました。
どうにか容態は安定したものの、いつ急変してもおかしくない状態。
言語障害、半身不髄、それに低度のアルツハイマーも重なり、
仕事はおろか趣味のパチンコや酒なども永久に不可能。
俺は本当に不器用らしく、そうなってから
どれだけ愛されていたかを知ったんです。
いえ、知っていたのに見ようとしなかっただけなんでしょうね。
俺が釣った魚を上手にさばく姿。
それで作ってくれた焼き魚は、本当に美味しかったです。
トラクターやスノーモービルの乗り方を教えてくれた、広くてあったかい背中。
俺以外の家族全員働き詰めで、晩飯を作るのは殆ど俺。
その俺の対して上手くもない料理を、
本当に美味しそうにほおばってくれた祖父の顔。

その面影は、もう有りませんでした。

そんな祖父を見て、俺は泣きました。
みんなの見ている前で。
恥も外見も無く。
そうすることで、少しでも償いになるんじゃないか、などと
馬鹿げた考えを持ちながら。
意識が戻ったのは、その数日後でした。
祖父は俺の顔を見て、上手く動かない口を懸命に動かして言いました。
「あ、りが、とう・・・」
祖父が泣いているところを、はじめて見ました。
俺はただ、手を握ってやることしか出来ず。
それから残ったわずかの時間を看病に使って、俺の孝行は終わりました。


どうしてなんでしょうね?無くしてから気付くのは。
なにも返していないのに、ぽつんと残された俺の思いは、
何処へやれば良いんでしょう?
一緒に酒を飲みたかった。
昔の行いを詫びたかった。
温泉に釣れていってあげたかった。


じいちゃん・・・。

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