「独裁者『橋下知事』出生の秘密」「暴力団員の父はガス管くわえ自殺」…文春&新潮、揃って橋下氏本人ではなく出自を特集
『週刊文春』と『週刊新潮』(ともに11月3日号)が揃(そろ)って橋下徹大阪府知事の出自の問題を特集している。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111029/bks11102907540001-n1.htm
『文春』が「暴力団員だった父はガス管をくわえて自殺 橋下徹42歳 書かれなかった『血脈』」。『新潮』が「『同和』『暴力団』の渦に呑まれた独裁者『橋下知事』出生の秘密」。
両誌ともほとんど同じ内容で、橋下知事が大阪・八尾市の同和地区に生まれ、父親と叔父がヤクザで父親は自殺、従兄弟が1999年に金属バット殺人事件で逮捕--というもの。
これまで書かれなかった出自のことが、なぜ今? なぜこのタイミングで?府知事辞任、市長選出馬表明というこの時期を考えると、明らかにネガティブキャンペーンの一環としか見えない。
だいたい橋下知事の出自を問題にすることに何の意味があるのか。しかも、この件は両誌に先行して『新潮45』11月号で、自らも同和地区出身であることを公表しているノンフィクション作家、上原善広氏がレポートしているのだ。
月刊誌署名記事の後追いという形でしか記事にできなかったところに週刊誌ジャーナリズムの衰弱を感じる。『文春』が上原レポートに一切触れていないのはフェアじゃない。
『文春』ならむしろ、このタイミングで、こういう記事が出て来た背景をこそ探ってほしかった。 両誌とも後味が極めてよくない。
仮名とはいえ『週刊現代』、岩瀬達哉さん(ノンフィクション作家)の連載でグリコ・森永事件の犯人「かい人21面相」に擬せられたミステリー作家の黒川博行氏が先週号『文春』と『週刊朝日』(10/28)で怒りの反論をしていた。記事を読む限り岩瀬さんに分がない。反論が聞きたい。
『週刊ポスト』連載、溝口敦さんの「血の相剋 実録戦後暴力団抗争史」、読み応え十分。さすが蓄積が違う。(『WiLL』編集長)
【マスコミ】 橋下知事「子供、妹夫妻、妻…皆に迷惑をかけた。メディアによる権力チェックはここまで許されるのか」…週刊誌報道に
問い合わせが多いので一連の週刊誌報道についてコメントします。実父とその弟(伯父)がやんちゃくれで実父が最後に自殺したのは事実。僕が小学校2年の時。物心ついたころには実父は家にいなかったので ほとんど記憶なし。
食事中僕が箸を放り投げて実父に背負い投げされたこと、下の駐車場から「徹~」とだみ声で呼ばれたこと、通夜のときに顔を触らされて冷たく固かったくらいの記憶しかない。ガス管咥えての自殺は僕が成人近くに なってから周囲から知らされた。暴力団に正式に入っていたかどうかは知らない。
実父と叔父が、それでもむちゃくちゃやんちゃくれで、暴力団関係者であったことは周囲の話からは聞いた。 同和地区に住んでいたことも事実。伯父の愛人に子どもいて(僕の従兄)、犯罪を犯したことは事実。 この従兄とは僕が幼少のころ伯父に会わされたらしいが僕の記憶になし。
僕が弁護士になってから伯父とこの従兄と会ったことがある。犯罪事実については今回の週刊誌で詳細に知った。 ここまでが事実で、後は知らん。伯父が言うこと、僕の周囲が言うこと、僕に対する評価は色々あるでしょう。
僕は公人だから何を言われてもある意味しょうがない立場。母が再婚する前、幼少時代には伯父を始め実父方の親戚筋のところに泊ったことも多かったし、お世話にも なった。しかし、僕が中一の頃、母が再婚してからは親せき付き合いが疎遠になった。もちろん完全に切れていたわけではない。伯父から知事就任時に当選祝いももらった。
しかし僕を育ててくれたのは、母親であり現在の父親である。伯父に小遣いやお年玉の類を除いて生活の経済的援助をしてもらったことは一切ない。僕の大学進学費用、妹の海外留学費用も全て現在の父のおかげ である。僕は学生時代真面目な学生でなかったことは認める。
先生の中にも僕のことを嫌っていた人はいっぱいいただろう。また僕が最初に勤めた法律事務所のボス弁は 僕のことを大嫌いである。弁護士の多くは僕のことを嫌いだし。人が人を評価するには色々ある。そういう人は 事実を離れて話すだろう。公人という立場である以上、そこは気にしない。
僕自身、実父が正式な暴力団員であったこと、従兄が人の命にかかわる重大な犯罪事実を犯したことは週刊誌報道で初めて知った。実父の出自も今回の週刊誌報道で初めて知った。僕は成人だから良い。しかし 僕には子供がいる。思春期多感の子供だ。子供は、事実を初めて知った。 週刊誌の見出しがここまで躍ると、子供の友達の親も皆知ることになっているだろう。妹も初めてこの事実を知った。妹の夫、その親族も初めて知った。妻やその親族も初めて知った。子供に申し訳ない。妹夫妻、妻、義理の両親親族、皆に迷惑をかけた。メディアによる権力チェックはここまで許されるのか。
子供は親を選べない。どのような親であろうと、自分の出自がどうであろうと人はそれを乗り越えていかざる を得ない。僕の子供も、不幸極まりない。中学の子供二人には、先日話した。子供は、関係ないやん!と 言ってくれたが、その方が辛い。文句を言ってくれた方が楽だった。
僕は暴力団との付き合いは一切ない。特定団体への補助金を優遇したことは一切ない。以前の同和事業に相当 する補助金については、僕が知事に就任してから厳しく見直した。週刊誌は9億円しか削減していないと報じていたが、9億円も削減したのは僕になってからである。お金以外のところも厳しく見直した
僕はメディアによる権力チェックは最大限尊重する。メディアによるチェックこそが民主社会の根底である。その方針でメディアに対して対応してきた。もちろん反論するべきところは徹底して反論する。しかし、権力チェックは万能の権利なのだろうか。
報道による権力チェックは民主主義の根幹。しかし公人と言えども人間だ。公人に人間の権利は一切ないのか。 公人本人はどうでも良い。自分で選んだ道だから。では公人の家族はどうなんだ?公人の家族も一定の負担をしなければならないだろう。しかし人間としての最低限の権利は保障されるべきだ。
親と子供は別だ。日本社会の、人権尊重、子供の尊重というフレーズはど絵空事か。親が公人でも、子供の権利は最大限尊重され、配慮されるべきだ。権力チェックに必要な、選挙にとって必要な情報は どんどん有権者に開示されるべき。しかし無制限ではないだろう。 このようなことをメディアがやるから人権救済機関の話が出てくる。メディアは権力が報道に干渉するなという。そうであれば、言論機関同士できっちりと議論を詰めて一定のルールを確立して欲しい。公人報道に ついて。本人や成人の家族はある程度やむを得ない。しかし子供は別だと思う。
子供には本当に申し訳ないが、今回の一連の報道で闘志が沸いてきた。怒りのエネルギーを、大阪の統治機構を変えるエネルギーに転換する。これも政治家の能力だ。ある意味、週刊誌には感謝だ。大阪維新の会は燃えに燃えて、政治決戦に挑む。
-おわり-
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