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ネット「終活」 死後のデータ削除サービス

ネット「終活」 死後のデータ削除サービス、歓迎と要望と

2014.7.18 15:00 (1/3ページ)ネットろんだん
「あなたが伝えたいメッセージが、死後、大切な人に届きます」とうたう「Yahoo! エンディング」のホームページ

「あなたが伝えたいメッセージが、死後、大切な人に届きます」とうたう「Yahoo! エンディング」のホームページ

 インターネット検索大手のヤフーは14日、終活サービス「Yahoo! エンディング」を開始した。利用者の死亡が確認されると、ネット上に保存 した文書や画像などのデータが自動的に削除されるのが売り。「人に見られたくないデータってあるよな」と好意的な声の一方で、「自宅パソコンのデータこそ 削除して」といった“要望”も出ている。

 同サービスは、利用者の死亡を遺族からの火葬許可証の提示で確認。確認されると、事前に登録しておいた最大200人の知人にお別れメッセージを自動送信する。また、本人が利用していたヤフーの有料サービスを停止し、ネット上のクラウドに保存していたデータの削除も行う。

草創期ユーザーが高齢化

 1995年にネットの本格普及が始まってから、まもなく20年。ヤフーによると「草創期を支えたネットユーザーたちが、人生の終末を考えなくてはならない年齢に近づいてきたため、今回の終活サービスの提供を開始した」という。

 掲示板やブログなどでは、「やっぱり、保存してあるデータは消去してから死にたい」「違法なものじゃなくても、人に見られたら恥ずかしいものとかある」と、好意的に受け止める書き込みが目立った。

ただ、中には「自分が死んだ後のことなんて、そんなに気になるもんかな?」「死んじゃったら、見られて恥ずかしいもなにもないと思うんだが」と、達観派の声もあった。

 また、最大200人に送れるお別れメッセージについては、「俺が死んでも、死んだことを伝える相手がいない…」という寂しい感想も。

 ヤフーによると、データ削除については現在、ブログやメールも対象にすることを検討中。一方、データを削除せず、遺族に移管するサービスも考えているという。

  これについては、「自分が生きた証拠として残してもらえるのはうれしいような気がする」「家族に関わるデータは、ちゃんと保存しておきたいよね」などの声 が多かったが、「家族だからこそ、なおさら見てほしくない情報があるんだよ」「なまじ親しい人のデータだけに、裏切られたと思うような内容だったらどうす るんだ」という声も少なくない。

 データ削除サービスは、あくまでヤフーが運営するネット上のサービスのみが対象だ。そのため、「自宅のパソコンに保存されているデータを破壊してくれるサービスをぜひやってほしい」といった要望がかなり目立った。

真に“大事”なデータは…

 その理由は、「パソコン内には、クラウドに置いておけるような生やさしいもんじゃないデータがいっぱい」「死んだ後に消さなくてはならない自分の全人格が否定されるようなデータは、クラウドに上げたりしないよ」など。

 自宅のパソコン内のハードディスクに他人に見られたくないデータが入っている人が多いようで、「火葬の時にハードディスクを棺おけに入れてくれるサービスがあればいい」と“斬新”な提案をする人も。

  一部には、「ごく親しい友だちと死んだときは互いのパソコンのデータを消去する約束をしている」と明かす人もいた。だが、多くの人にとって、そんな信頼で きる相手を見つけるのは至難の業。やはり、生きているうちの常日頃から、身辺をきれいにしておくことこそが、何よりも効果的な終活のようだ。(壽)

 

【用語解説】終活

  自分の死をどのように迎えるか、元気なうちに考えて準備をする活動の総称。注目される背景には、ライフスタイルや価値観の多様化がある。希望する葬式のあ り方や、倒れた際の延命についての選択、遺族が行う手続きのための情報整理、財産分与など対象は多岐にわたる。死に備えて自身の希望を書き留めておく「エ ンディングノート」の活用も重要視されている。

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