チバシアン 地磁気逆転期の地層 千葉県市原市
http://maruho.world.coocan.jp/th2010904sn.htm
■イタリアの2カ所と熾烈争い
国際的な名称が決まっていない約77万年前の地層が、長年の研究で千葉県市原市で確認され、この地層以降の空白の時代を「千葉時代(チバシアン)」と名
付けようという活動が、国内の地質学者の間で広がっている。この時代の地層をめぐっては、イタリアの2カ所も有力な候補地で、日本は、今夏に名古屋市で開
かれる国際第四紀学連合大会での内定を目指す。(大島悠亮)
現在は、国内の地質学者の間で「千葉セクション」と呼ばれている市原市田淵の養老川岸の地層には、地磁気や年代測定など約40年間にわたる研究で、第四
紀更新世中期(約12万6千年前~78万1千年前頃)と、同カラブリアン期(約78万1千年前~約180万6千年前頃)の境界にあたる約77万2千年前ご
ろの火山灰層があると確認された。
氷期と間氷期を繰り返し、原人が生息していた時代とされ、模式地(地質の時代区分の境界や地層ができた順序が保存されている場所)と、その地質時代名はまだ決まっていない。
時代名には模式地の地名が使われることが多く、今夏の内定に向けて、各国の地質学者らが、国際雑誌に論文を掲載するなど、熾烈(しれつ)な命名争いを展開している。
模式地には、世界で1カ所だけ、カラブリアン期と中期を区分する「金杭(ゴールデンスパイク)」が打たれる。田淵の地層が選ばれれば、地球史に「千葉時代(チバシアン)」の名が刻まれ、国際的な観光地になる期待も高まる。
ただ、イタリア南部のモンタルバノ・ジョニカと、バレィデ・マンチィの2カ所の地層も有力な候補地。茨城大の楡井(にれい)久名誉教授(地質学)は「地
層ができた順序がきちんと保存されている点などから、田淵の地層の方が優れている」とする一方、「イタリアは説明看板やルート整備などが進み、視察に訪れ
た地質学者らへの歓迎会も行っている。その点で千葉は後れをとっている」と話した。
模式地と名称は7、8月に名古屋市で開かれる国際第四紀学連合大会の委員会で議論され、各国の地質学者らが田淵の地層を視察する予定。その後、投票で模式地が内定し、来年夏に開かれる万国地質学会で正式に決まる見通し。
楡井名誉教授は「選定には地域の後押しや学術的な理解が必要」とし今年2月、千葉県や市原市に看板やトイレの整備を求める要望書を提出。今後、住民や教師を対象にした勉強会も開く。
楡井名誉教授は「成田、羽田の両空港にも近く、2020年東京五輪開催を控えた国際的な観光地として、模式地選定を働きかけたい。地球史に千葉の名を刻むチャンス」と意気込んでいる。
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